私事ですが、毎年この時期になりますと、母が年越し用具（？）の買い出しをせがみます。母は２０品程度書きこんだメモ書きをこしらえて私に見せ、同行を命じます。今年は「きらいち」にまず出かけました。地元野菜と味だこ、切り餅、ミカン等正月用食品を買いました。母は普段は杖を放しませんがカートを押すと歩きやすいようで、少し楽しそうでした。私は孫を抱く年になっても忙しい毎日で、母親を買い物に連れ出すなど年に１度か２度、いまさらながら申し訳なく思いましたが、その顔をみて少しホッとしました。
２店目は「ヤマシン」、ここでは母を車に残して私一人で店内へ。メモ書きには「お供え餅―大2、中3」、「しめ縄」、両方とも店頭近くにありました。お供え餅は、数年前まで、しめ縄は昨年まで母が手作りで準備していました。本人曰はく、５０年続けたそうです。昭和２年生まれ、さすがに母も年を取りました。残念ですがその技は私に伝授されませんでした。私にその技量がなかったのです。
