議員日誌1077 未来を感じる核融合炉  R5年 6/6

 先日、核分裂を利用する原子力装置「常陽」について意見を述べましたが、本日は、私が希望を託す核融合を利用する原子力装置の話題です。核融合装置「JT―60SA」と命名されています。


 元素が何らかの反応をして、その質量が欠損すると、膨大なエネルギーが発生します。原子物理を学んだ人なら知っています。アインシュタインの原理です。これまでは核分裂を利用してきました。しかし、この核分裂は、暴走する危険があります。しかも使用済み核燃料も高レベル放射能を出し続けます。一方、核融合は暴走しません。人為的に外部から熱を与え、プラズマというものを作ります。炉が壊れたり、電源が止まればプラズマは消滅し核融合は止まります。さらに高レベル放射性廃棄物は出しません。使用済み核燃料がありません。そして、燃料は膨大にある海水(重水素と三重水素)です。


 報道によれば、JT-60SAは21年3月から故障のため停止していましたが、このほど2年2か月振りに実験を再開したそうです。核融合炉として原子力発電所が実用化されるのは相当先になるようですが、これこそ明るい未来を感じる技術です。

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