議員日誌1024  権力の礼賛   7/15

  前稿において、安倍元総理への追慕の文面を書きましたが、彼の葬儀を「国葬」とするという報道に戸惑いを覚えました。国葬の理由として長期政権であったこと、これまでの総理大臣に比して外交に努力したこと、アベノミクス政策を打ったこと、銃撃という蛮行により逝去したことが挙げられています。確かにそうでしょう。亡くなった者に対して尊崇の念を表することは我が国の礼儀です。

  また岸田総理は報道で「我が国は暴力に屈せず、民主主義を断固として守り抜く決意を示す」と述べていますが、これには違和感を覚えます。銃撃した犯人の目的は、民主主義を葬ろうとしたものではなく、言論を封じようとしたものでもありません。いわば私怨です。自民党政権が国葬を挙行する目的に、自民党政権、長期権力に対する正当化が含まれているのではないでしょうか。それは権力の礼賛に映ります。

コメントは受け付けていません。