議員日誌411     飼料用米は救世主か ①   H27 7.1

  筑西市民の中には稲作農業や米価に関心の高い方が多いと思いますが、米価暴落、TPPによりさらに下げ圧力という話はよく耳にすると思います。整理すると 

  ① 米については過剰生産状態、つまりコメ余りの時代である。

   ② TPPにより貿易の自由化が進み、安い外米の輸入制限が緩くなる。

2つの要因でコメの価格は下がります。②については外交や国富全体に及ぶ問題であり軽々に論じられませんが今後、相当量の輸入となることは覚悟しなければなりません。これを織り込んだコメの需給バランスを考えなければなりません。最終的に①に収斂するのですが、近ごろ主食用米、飼料用米という言葉がよく登場し、需給理論が語られています。

 

 


 先ずは、日本では何故水田農業が重要視されるのかという話から。米価が下がると消費者にとっては利益でありますが、稲作農業にとっては打撃です。限度を超えた価格下落は、農業の疲弊、多くの農家の廃業を招きます。結果として2大問題が生じます。第一に国内での主食生産力が壊滅的となる。さらに非効率な農地での作付けは切り捨てられ、不耕作地が増加します。日本の水田は広大であり、環境保全に重要な役割を果たしています。水田の不耕作は国土全他の荒廃に繋がります。これを防ぐために国策として稲作農業の保全を行うのです。農業者を経済的に保護するといった単純な議論ではありません。

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