議員日誌38  9月議会 一般質問②

 8.26 スピカビルの入札が行われましたが

 

スピカビルの民活による活性化計画はそれ自体は賛成です。本当に駅前ビルに活気が戻るなら、反対する者はいないと思います。もともと商業ビルですから。しかし、これまでの経緯がありますので民間活用には相当な注意が必要です。

 先月、8月26日、かねてより準備されていたスピカビルの入札が行われました。結果は1社のみが応札し、最低価格で落札されました。

スピカビル売却については、先の議会でも様々な質問がありました。そのうちの最も代表的な質問、最低価格は安すぎないかという質問に対して、行政側の答弁は、「スタート価格であり多数の企業の方に参加して頂けるものと考えている」と言うものでした。つまり競争があり、価格はつりあがると期待したのだと思います。これを踏まえたうえで、どう評価しているか伺います。これが1点。

 

 さらに、入札したアパティなる会社は2カ月ほど前、正確には7月14日に設立された会社です。資本金5000万円です。一方、スピカ購入には売買代金以外に2億1千万円の税金が発生します。最低2億5000万円程度の資金が必要です。2億円はどこから集めるのでしょう。実績がない会社ですのでファイナンスは大丈夫でしょうか。心配は無用でしょうか。

また、アパティの利用計画書を見ますと、自らは家主となりテナントを募集することが主な事業に見受けられます。我われは、例えば自らフィットネス事業を現在行って、実績をあげている会社、自らゲームセンター事業を行って、実績をあげている会社、自ら商品を売って実績をあげている会社を想定していたのではないでしょうか。実績の無い会社の事業計画は想定外ではないでしょうか。

 入札の応募資格に、経営し得る資本力、経営能力を備えている法人と言うことが明記されています。アパティに応募資格があるのでしょうか。これが2点

 

また、その計画書では6階のコミニティプラザ、文化ギャラリーを市が借りることになっています。売ったものを借りると言うことですが甚だ理解できません。そもそも、スピカビルは、区分所有建物です。建物はフロア毎、あるいはスペース毎に所有権が設定され、売却が可能です。6階を売ってから借りるならはじめから売るべきではありません。5階部分については、現在空きスペースは僅かで、8割方テナントが入居しています。コナミのプールの部分です。採算は取れるはずですし、テナントからみれば大家が行政から無名の民間業者に代わることになりますので、不安もあるでしょう。5階6階を何故売却するのか。これが3点目です。

 

スピカ入札結果については以上3点です。よろしくお願いします。

 

 

 

 

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担当部長の答弁

①    厳しい結果であり、ある意味残念ではあるが応札があったことは評価したい。

②    経営能力に心配はない。企画力に期待する。総合的に判断してアパティアは応募資格がある。 

③全体で売ることが前提であった。全体を本来の商業ビルとして活用することを優先し、市の関与をゼロにしたかった。

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 (期待した答弁が得られなかったので再質問しました。)

 スピカについて再質問です。

 入札結果に対する市民の大方の反応は、否定的です。行政側のそれとは違います。また、答弁では、経営能力は大丈夫と言っておられますが、今回は心配せざるを得ません。その理由は、スピカビルは先ほど申しました通り、区分所有建物です。今後、アパティアが90%以上の床面積を得てしまったらアパティアの意志でフロア-をいくつかのスペースに区切って、細分化した建物にすること、更にそれを分譲することも可能です。

 万一、アパティが、経営悪化や何らかの事情で建物を分割分譲したら雑居ビルになり、さまざまな商売が展開される可能性があります。どれも健全で町の活性化に寄与しているなら喜ばしいのですが、不健全であったり、事業に失敗し廃墟にしてしまう者が出る可能性もあります。駅前のシンボルビルとしてとても許せない状態になる恐れがあるのです。こうなってしまったら市ではなすすべがありません。

 そうならない売却の方法があるはずです。区分所有建物なのですから、市の所有フロアーを全体の二分の一以上残しておくことです。そのうえで、たとえば地下及び一階二階の3フロア-のみ売却し、買い戻し特約を付ける。これが1つの例です。こうすれば、市の同意なしには建物の細分化は不可能で、また、事業に失敗した場合でも、市が排除すべき業界の第3者に転売されることもありません。最初から、転売目的の可能性をつぶしておくことにもなります。筑西市にとって重要なビルですから、これ位の用心をすべきではないでしょうか。

改めて伺います。区分所有建物を前提とした部分売却を検討したことはありますか。

 

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担当部長 再答弁  

 部分売却も検討したが、全部売らないと活性化にならないと判断した。部分売却では、事業者の撤退のリスクが高まる。

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 やはり納得できる答弁ではありません。

 再々質問

 

答弁によれば、区分所有建物としての売却は選択されなかったということですので、残念です。3フロア-売却が実現すれば、市の維持費も半分程度に抑えられます。また、新たな分庁舎を検討する必要もありません。新たな出費が殆ど発生しないのです。購入側にしても、3フロアのみなら取得後の税負担、維持費の負担が半分以下で済みます。合理性のある話です。是非とも検討してください。

さらに、選択肢はもう一つあります。スピカの活性化を図るなら、地下と1,2階の3フロア-に関して、アパティばかりではなく、他の運営能力のある第3者に管理を全面的に任せて、ビルそのものは市の財産のままにしておく方法もあります。指定管理者制度を活用することもいいでしょう。活性化のためのある程度の費用は市民は受忍してくれると思います。

 

答弁は結構です。以上です。

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