議員日誌375      感情論とポピュリズム    H27 3.11

 

 とかく地方議会は非難されがちです。昨年からの政務活動費の不正流用等の報道が重なり、地方議会議員をたたくのが流行と言えるでしょう。けしからん議会の費用は削減しろ、報酬は削減、定員も削減、これが市民感情です。  


  しかし、冷静に考えれば、議会の機能をしっかり果たさせることが重要であり、その為に筑西市では、議会改革特別委員会を設置し2年の歳月をかけて、「議会基本条例案」「政治倫理条例案」を作成したところです。全国的に地方議会で正さなければならないことは、政務活動費不正流用よりむしろ、首長との不適切な関係、口利き、斡旋、そして、議員の勉強不足だろうと思います。この2つの条例が機能すれば、これらの問題は大きく改善することが期待できます。  


  定数に関しては、市民アンケートにもパブリックコメントにも削減を求めるものがありましたが、これらは感情論にすぎません。定数削減すれば機能アップする、責任ある議会運営ができるという理論は成り立ちません。人口割では茨城県内の市町村中、筑西市の議員は少ない方です。2年の特別委員会の議論の中で、定数削減は議論されませんでした。むしろ、常任委員会の機能強化が盛り込まれた改革案が議論され、この辺を考慮すれば議員増員という意見が出る方が理論的です。

 

  市民感情に迎合した、論理的説明なし、前触れなしの議員削減案はポピュリズムと非難されかねません。議員が責任をもって、市政のために機能する議会運営をする決意であれば、議員定数削減を論じる前に、「議会基本条例」「政治倫理条例」を早急に成立させ、真の議会改革を進めるべきと思います。

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